前略、沼の中より

行き着く先はいつもアイドル(だいたいアラサー)な女が書き散らかすブログ

おっさんずラブは最高だった

一個前が最後かと思ったけど、これが2016年に最後に書くブログになりました。とりあえずハッピーに終わりたかったので、それはもう勢いにのせて情熱的に書きます。
 
 
この年の瀬になかなか面白いドラマがありました。それはテレ朝で放送された深夜ドラマ「おっさんずラブ」です。タイトルからしてキャッチーレベル高め。おそらくこれは「ボーイズラブ」をもじったと思われるタイトル通り、おっさんと若い男の子がおっさんを取り合う…というなんともぶっ飛んだテーマ。線の細い美少年と美少年のラブならお耽美でキャーキャーいう気持ちも分かりますが、がっしりめのおっさん同士のラブという意表をつくポイント。55歳のおっさんと33歳のおっさんが攻防戦を繰り広げるだけでなく、33歳のおっさんと25歳の後輩との攻防戦もある。ちなみに33歳のおっさんと同期の女子との攻防戦?もあります。…まぁまぁそもそも、33歳という年齢を「おっさん」にしていいのかっていう線引き問題もありますがそこはさて置き。
非常にざっくりしたドラマの感想としては、超面白かった。年の瀬にゲラゲラ笑った。
55歳の男気ある上司(バツイチ)おっさんこと黒澤部長役は吉田鋼太郎、33歳の独身非モテおっさんこと春田役は田中圭、25歳の若いハセ役は落合モトキ。……いやもう、演技力。キャスティング。どう見ても出演者の演技力平均が高過ぎだろ。油断してたらテレ朝にしてやられましたよね。単発ドラマにしておくの勿体無すぎる。連ドラ希望だけど隔週とか月一とかでいいから続編やってほしい。
以下、適当に長々とネタバレしますので、見てない方は早急に見てください。TVerとかテレ朝の何かしらで見てください。早急に。一応TVerのリンクは貼っておきます。http://tver.jp/episode/24549814/
 
 
ある日突然、家から母親が部屋を出て行くことになりまして「じゃあ家事とかどうすんだよ!」「私は家政婦じゃありません!!!」と一蹴された33歳独身の春田。そこで運良く部屋を探していたデザイン部の後輩で8歳年下のハセと家賃折半でルームシェアをすることに。お察しの通りにだらしなく家事全般ができない春田は、家事全般をソツなくこなすイケメン後輩ハセと順風満帆なルームシェア生活を送る。
「ロリでそこそこ巨乳で疲れて帰ってきたら美味しい料理作って待っててくれるような家庭的で一緒にゲームしてわざと負けて気持ちよくさせてくれるような女の子と結婚したい」と宣う33歳独身。どうしようもない。ロリに加えて巨乳を求める男にロクなやついない。これは私の偏見です。
そんなこんなで男二人で気楽に暮らしていた訳ですが、とある一件から自分のところの部長が自分にガチ恋だと気付いてしまう。見た目はどっしり構えてる部長ですが、大好きな春田のために手作りで重箱にお弁当作ってくるお♪な部長(バツイチ)。ええ…部長…異常にピュア………異常に乙女でピュア……と部長のギャップにハイテンションになる私。だってほら私って吉田鋼太郎さんが大好きじゃないですか。最高に色気のある中でコミカルな演技がすごい。ちなみにカラマーゾフの兄弟出です。カラマーゾフの兄弟でも黒澤って役名でしたよね。なんか黒澤っぽいのかな。
 
それで、春田は同期の女の子あすかに相談するわけです。「マジ勘弁して…何なんだよ…俺は女しか興味ねえよ…怖いよ…気持ち悪……」な春田に対し、サバサバしているあすかは「付き合うのに男とか女とか関係ないから」とあっさり返す。この辺はなんかちょっと社会派っぽさを感じました。別に付き合うのに男も女も関係ない時代になってるといいよね。少子化は同性愛のせいだから認めないみたいなクソ案件ぶっ潰しにいきます。まぁ何はともあれ色んな偏見や固定概念のない世界が来たらいいよねラブ&ピース。
 
そして部長との攻防戦を繰り広げる中、ルームシェアしてるハセとの関係にも変化が。春田に「部長に告白されたんだよね〜〜意味わかんね〜〜」などと言われたハセは、平然と「人は見かけによらないもんすね」と返します。しかしそこからだんだん事態がおかしくなる。
まず風呂に行く春田。あっ、バスタオルがない。「ハセ、ごめーん。バスタオル取って」とリビングにいるハセに呼びかける。バスタオル持って行くハセ。受け取る春田。春田が風呂から出たところで壁をドーーーーーン!ハセが春田に壁ドン。怯える春田。あらゆるドラマで使い古された壁ドンですが、私も新鮮にギャ!!!と言ってしまいました。すげえ。只ならぬ状況に顔が焦っていく春田に容赦無く迫っていくハセ。「好きだ。先輩が巨乳好きなのは知ってます。でも、巨根じゃダメですか?」……ハイ、ちょっと一旦集合。まず、告白が斜め上すぎ。巨乳じゃないけど巨根だよってどういうこと?巨なら何でもいい的な?巨乳好きに対して全然アドバンテージにならなくない?そもそも自分で巨根って言うあたり……一体どこでその自信…………深掘りするのはやめます。
まぁハセはそのあとゲラゲラ笑って「いやいや冗談っすよ!先輩すげー顔しちゃって!」と茶化して、場は一旦収まります。
 
部長の重箱のお弁当(めっちゃうまいやつ)の件をあすかに相談し、まぁベロベロに呑んだくれて帰ってくる春田。「部長の手作り弁当めっちゃうまかったよ…全部食っちゃった…食っちゃったから、今度食われるのは俺だよな…そうだろ?ううっ」とか泣きながら言う春田にハセはちょっとキレ気味に「なにバカなこと言ってんですか…」って言うわけ。ハセは酔って寝こける春田に甲斐甲斐しく毛布をかけてやり、そっと春田の前髪を触る。そしてハセは春田に迫……そこで目覚める春田。一気に緊迫する空気。「お前、今何しようとした?一気に酔い冷めたわ」愕然とする春田にハセは「先輩が好きだって言ったじゃないですか」とちょっと震える声で言います。落合モトキの演技力。いやいやお前、あれは冗談だって言ったじゃないかと。本当は冗談じゃなくて、本気ですよと。意外と食い下がるハセ。「ずっとそういう目で見てたってことかよ…俺たち会社の先輩と後輩じゃないのかよ…ふざけんなよ…気持ち悪いんだよ!!!裏切られた気分だわ!!」などと一気にガチギレする春田。もうみんな情緒が不安定。当然ショックを受けたハセは「そんな風に言わなくてもいいじゃないっすか…」と落ち込み、自分の部屋に戻ります。
ハセからしてみれば、突然春田のことが好きだと告白してきたおっさんの部長の手作り弁当はちゃんと全部食べてるし部長に食べられる番だ…とか言って「ある意味」では部長のことを受け入れてるのに、1年間一緒に暮らしてきて毎晩春田のために料理して皿洗って洗濯してきた自分は完全に拒絶される。なんで部長はよくて俺はダメなの?って絶望したのかな。まぁ分かる。ポッと出の部長より俺の方が先輩のこと好きなのに…って遣る瀬無い気持ちになるのなんとなく分かる。だから勢いでカミングアウトしちゃったのか……なんか突然切ないやつ…ギャグテンションから突然の切なさスイッチ…。
 
次の日の会社のクリスマスパーティーでは、ギクシャクしたままの春田とハセ。一人になったらヤバイと思った春田は同期の女子あすかととりあえず一緒にいる。ハセはバーカウンターで一人ワイン飲んでて哀愁漂う感じ。そこで何にも知らないあすかはハセを呼び寄せます。止める春田。「ちょっと昨日ケンカした」「いい大人がケンカ…」と呆れるあすか。仲直りしないとね!とハセを呼ぶわけです。そこでハセは「先輩のことならなんでも分かるんですね。先輩のことよろしくお願いします」とあすかに言うのです。ここで分かるのが、ハセは春田から手を引こうとしているのではないかということ。酔った春田があすかを指差して「こいつ俺に惚れてんだよ〜」と言う場面がありまして、春田もそれが満更でもないような様子。だから春田があすかのことが気になっていることを分かっていたわけです。だからつまりこれはハセなりのアシストだったのではないか……。
そんな3人のところへ部長がやってくる。ガトーショコラをエサにしてあすかを遠ざけ、ハセと部長と春田というヤバめなトライアングルが発生。そしてここでハセと部長とのバチバチのバトルが繰り広げられます。バトル内容は映像を見た方がいいうえに私の筆力で説明しても面白くないので割愛しますが、そこで言ったハセのセリフがグッときたのでニュアンス。
 
  • 「先輩から手を引いてください」
  • 部長の春田のいいところ10個言えるのか?という問いに「じゃあ先輩の悪いところ10個言えますか?」
  • 部長のお前も春田が好きなのか?と言う問いに「好きですよ。それがなんだって言うんですか!」
  • 「先輩のことを守れるのは俺しかいないと思ってるんで。」
 
これハセが自分も手を引こうとしてると考えたら、お前ってやつは何でそんないいヤツなんだ!!と泣きたくなるよね。切なさで。春田のことどんだけ好きなんだよ。春田がそんなにいいか?本当に春田でいいのか!?!?と詰め寄りたい気持ちになる。もっといい男いるよ…それでもハセは春田がいいんだろうけど…。
それでまぁ、ハセが部長に対抗して春田の悪いところをどんどん言うのよね。その中で「すぐ一口ちょうだいって言う」っていうのがあったんだけど、お前それは完全に自慢だな?って一瞬思いました。しかもそれ言われて春田が落ち込んでたのが何とも言えない。
そんなバトル中に部長と春田がゴタついたところをゆとり後輩山下が目撃。それによって翌日に会社で春田がゲイだと噂を流されます。何で俺が????は???と憤る春田。この時の田中圭の顔芸めっちゃ面白いので必見。絵が描けないコンプレックスの私が思わず描きたくなる顔。田中圭って天才かよ。
 
会社のデスクの中へ届けられた大きめのプレゼントパッケージ。中身はめちゃくちゃしっかり編まれた完成度の高いマフラーと達筆な筆文字の手紙。それはなんと部長からのクリスマスプレゼント。ちなみに手紙から察するに部長と春田のマフラーはお揃い。アクセル全開のピュアネス部長、パネエ。添えられた手紙の内容がまた一途で真剣で、ピュアネスで、いいこと書いてあるんですよ。春田のいいところちゃんと見てるよって。その手紙を読んだ春田は腹を括り、部長に想いを告げることになります。
 
春田は部長の思いに真剣に向き合い、付き合えないことを伝える。手紙にあった部長の言葉で自信が持てたというところ、人として好きで尊敬できるってちゃんと伝えてるのがグッときちゃう。春田ってだらしないけど本当は人の気持ちをしっかり理解できるヤツなんだよね。そこで部長も春田の思いを受け止め、これからは春田の上司であり部長としてシャキッと接する。失恋は悲しくて切ないけど清々しい展開だった。どうか部長にいい恋が来ますように。
 
ようやく人を振る辛さを知った春田。あすかに部長とちゃんと向き合ったことを報告すると「よく出来ました」と頭を撫でられる。なんか逆少女マンガみたいなアレ。そこで何を思ったか春田があすかをバックハグ。しかもあすかの家まで押しかけます。撤回撤回。春田は人の気持ちわかるとか言っちゃったけど一旦撤回します。
行ったら行ったであすかの汚部屋に驚き、腹減ったと言ったらインスタントとコンビニパスタ、野菜はサプリで補給するということにちょっとガッカリする春田。理想と現実の差を見せつけられる。そうだよお前!!いつもハセが掃除して洗い物して手料理作ってやってるんだぞ!!とテレビの前で思った。部長みたいにハセのことだって大事にしてやってよ!!健気なハセとも向き合って!!という私の気持ちはサクッと裏切られ、あすかを抱きしめる。まぁここまでは想定内。しかしなぜか春田の脳裏に過るハセの顔。春田はどうにかハセの顔を振り切ってあすかを押し倒す。キスしようとして再び過るハセの顔。何だこれは。春田はあすかを離し「ごめん、俺やっぱり帰るわ」と言って部屋を出ます。お前ってやつは……。
 
帰宅すると家にハセがいない。ハセの部屋にもいない。ダイニングテーブルには栄養バランス抜群の手料理と「野菜もちゃんと食べてくださいね」の置き手紙。しかもクリスマスプレゼントまで置いて。それを見て飛び出す春田。
ほらな!!!それ見たことか!!!これが失って初めてわかる大切さだ!!!と思いつつ、何かに突き動かされるように全力で走っている春田を見守る私。靴底が剥がれてもハセを探し彷徨う春田……そしてついに、橋の上で赤いダウンにスーツケース転がしたハセを見つけます。「ハセェエエ!!お前どこ行くつもりなんだよ!!!」と激怒する春田。だからまったくお前ってやつは。
ハセは驚きながらも「え…実家帰るんすよ。去年も帰ったじゃないっすか」と冷静に言う。「ハァ?!?何だよ…紛らわしいことしてんじゃねえよ!!!」とテンションが落ち着かない春田。そしてこの時のハセの顔がちょっと嬉しさ滲んでていい。「俺が気持ち悪いとか言ったから…出て行ったのかと思っただろ!!!超必死に走っちゃったんだぞ!!!」とほぼ泣きながら怒る春田。「いやいや、そんな訳ないじゃないですか」と返すハセ。しかし私はハセが本当に部屋を出る覚悟があったのではないかと。これが先輩に作る最後の料理…と思って和食に原点回帰したのかなとか、置き手紙のメッセージもそうだし、ちゃんとクリスマスプレゼントまで置いて行くし。ハセと春田は同じ会社でも部署が違うから会わずにいようと思えばできるじゃない。ハセがちょこちょこ春田の様子を家政婦のごとく覗くシーンが差し込まれてるんですが、あれは部屋を出る決意を固めようとしてたのかも…年の瀬に切なさがすごい…。
 
「訳分かんねえよ…もう何なんだよ…」と橋の上で項垂れる春田の腕をハセが取って、ガッと抱きしめます。「先輩、可愛すぎ」とうっかり心の声がダダ漏れになりつつ。春田はハセを突き飛ばし、「勘違いすんじゃねえよ!!俺はそういうんじゃねえからな!!俺は友達としてお前が心配だったんだよ!!」などと喚きます。「分かってますよ」って言うハセの顔がまたいい感じ。本当に分かってる?と念を押したい春田。「お前となんか絶対付き合わねえからな!!」これ言われた時にハセがちょっとへこんだ顔する。それで春田が焦ったように言葉を繋げて「でも…お前との生活は楽しいよ。友達の中では一番っていうか…だから、これからも…」などと言いかけたところを、ハセがキス。えっ。おい。そこでキスかい。おいおい。その時の戸惑う春田の顔と、あれ?どう?と伺うハセの顔な。これは秀逸。くだらなさの中にある秀逸。
そしてキスされた春田が「…平気かも。ちょっと、もう一回」と言って春田からキス。そしてエンドロール…ええ…なに……なにこの余韻………my first kiss……?
 
とにかく最後にハセが一応報われた件について。なんてアンビリーバブルでファビュラスなエンディングでしょうか。失礼、一瞬ファビュラス叶姉妹が私に乗り移りました。一旦流行りに乗ってみるタイプです。
私はテレ朝を見直した。テレ東担の私ですがテレ朝も掛け持ちそうな勢いだよ。とりあえず私はおっさんずラブのTVer再生回数に貢献しまくっています。続編としてピュアネス部長のハッピーエンドも見たいのでよろしく頼むわよ的な思いで。
春田の中の「男は女と結婚するものだ」とか「女はロリ巨乳はともかく家庭的であるべきだ」みたいな偏見と固定概念が周りからぶっ壊されていって「女がいないなら、男でもいいんじゃないか?」みたいな、なんかもう…短絡的というか、バカバカしく思える提案が自由な未来を切り開いたりする……かも。しないか。制作陣はそこまで深く考えてなさそうですよね。別にメッセージ性も何もなさそう。…何はともあれ、多様な世界が楽しいのは確か。なんだかんだ言っても、世の中の多種多様を全て嫌わずに認め合うことって今の世界に足りないことでもある………なんて考えてみました。私流行りに乗るうえに何でも壮大に膨らませるタイプでやってます。
 
まぁ年の瀬にユニークなドラマを見ました。
テンポよくバカバカしくてそれでも温かい?ドラマだった。ありがとうテレ朝。ありがとう2016。終わりよければ全てよし。